着物のレンタルでよくあるトラブルと回避のポイントとは

公開日:2023/05/15  最終更新日:2023/04/24


成人式や晴れの日に、あでやかな着物をレンタルして出かけられるのはとても嬉しいことです。しかし、普段着慣れていない着物をレンタルすると、思わぬトラブルに見舞われてしまうこともあります。お店でレンタルした着物を大切に着て、借りたままの状態で返却するためにも、よくあるトラブルと回避のポイントを事前に知っておきましょう。

着物の汚れには要注意!

普段の洋服と同じように動くと、着物を汚してしまいがちです。一度ついてしまった汚れは、着物専用のクリーニングに出さないと落ちないこともあるので、汚れがつかないように注意しましょう。

泥はねや水たまりを避ける

雨が降った翌日は、泥はねや水たまりで裾を汚してしまうことがあります。また、真っ白の足袋は汚れがとても目立つものです。道路を歩くときにはなるべく車の通らない道を歩き、水たまりのそばは避けましょう。

食事時はハンカチを用意

食事の食べこぼしや飲みこぼしにも気を付けましょう。観光地などでの食べ歩きは、食べ物の汚れがついてしまう可能性が高まるので注意が必要です。食事会などで座るときには、膝の上にハンカチを広げましょう。大判のハンカチを数枚バッグに用意して、すぐに取り出せるようにしておくとよいです。

お手洗いで袖を汚さないために

着物姿でお手洗いに行くときには、なるべく広めの個室を選びましょう。振袖の場合、長い袖が床についてしまい、汚れてしまいがちです。着物用のクリップを鞄の中に入れておき、お手洗いのときには帯に留めることをおすすめします。

香水はつけない

香水の香りは着物に移ります。普段香水を使用している人も、レンタルした着物を着るときには避けましょう。

化粧直しは落ち着いてする

化粧直しをするときには、ファンデーションのクロームやチークの粉が衿元についてしまわないように気をつけましょう。メイクパレットから直接つかなくても、指先やブラシに色がついてしまったことに気づかずに、そのままの手で着物に触れて汚してしまうこともあります。

来店・返却時間には余裕をもって行こう

着物をレンタルするとき、また返却するときには、時間に余裕を持ってお店に行くことが大切です。返却時間を少しでも過ぎてしまうと延長料金がかかってしまい、トラブルの原因になってしまう場合があります。

来店時の持ち物は少なめに

着物をレンタルするときには、大きな荷物や不要なものは自宅に置いておき、なるべく少ない荷物でお店に行きましょう。とくに貴重品は、防犯の観点から店舗では預かってもらえません。手荷物を最小限にすることで、レンタル開始時間からスムーズに着物をレンタルできます。

交通機関は事前に調べておく

時間に余裕をもってお店に到着できるよう、お店までの交通機関は、事前によく調べておきましょう。予定していた電車が当日事故で止まってしまったり、ダイヤが乱れてしまったりということも考えられるので、複数の交通手段を検討しておくと安心です。

返却方法をよく確認する

レンタルするお店やプランによって、着物の返却方法が異なります。当日お店に持ち込んで返却する場合、返却時間だけでなく、お店の営業時間も調べておきましょう。郵送での返却の場合、時間指定は必要か確認し、返却の際に伝票の準備が必要な場合は事前に書いておくと余裕を持って返却できます。

トラブル回避のために確認したいこと

着物レンタル時のトラブルを避けて、気持ちよく着物姿を楽しむために、次のことに気をつけましょう。

契約書は必ず目を通す

レンタル時の契約書には、料金や返却期限、着物を汚してしまった際のクリーニング方法や補償内容が書かれています。必ず事前に目を通し、わからないことがあったらそのままにしておくのではなく、お店のスタッフに質問してから契約書にサインするようにしましょう。

汚れは無理に自分で落とさない

着物を着ていて万が一汚れがついてしまった場合は、焦って水でぬらしたり、こすったりすることは避けましょう。汚れを広げてしまうだけでなく、着物の生地や刺繡を傷めてしまいます。返却前にお店に汚れの箇所と種類を伝え、指示をもらいましょう。

返却前の状態を写真に撮る

返却が翌日以降の場合、着物の着用後は返却まで着物用のハンガーに広げて、湿気を逃しましょう。その際、大きな汚れがないかチェックします。汚れがない場合でも、返却前に全体の状態を携帯電話のカメラで撮影しておきましょう。返却後に汚れが見つかりクリーニング代の請求が来た場合、返却中についたものなのかどうかの確認ができ、トラブル防止に役立ちます。

レンタル品は一か所にまとめておく

着物と合わせて帯や和装小物もレンタルしている場合、返却前に足りないものがないか必ずチェックしましょう。帯飾りや髪飾りは小さいものも多いので、鞄の中などにしまったままにしてしまい、返却後に気づくこともあります。一度自宅で着替えてから返却する場合には、レンタルした小物はなくさないよう、1か所にまとめておきましょう。

まとめ

着物レンタルは、購入するよりも手軽かつリーズナブルに着物を着られる一方で、レンタル期間中の約束事や返却時の状態など、気をつけなければいけない点もあります。お店が自分のために貸し出してくれた大切な着物であることを忘れずに、なるべくきれいに着て、返却まで丁寧に扱いましょう。トラブルなくレンタルして、着物で過ごす一日をぜひ楽しんでください。

おすすめ関連記事

サイト内検索

【NEW】新着情報

着物は非常に価値が高く、取り扱いには細心の注意が必要です。万が一の汚損や破損、さらには紛失のリスクを考えると、保険オプションは安心して着物を楽しむための必須条件と言えるでしょう。この記事では
続きを読む
着物レンタルは、特別な日の装いや文化体験を手軽に楽しむための素晴らしい選択肢です。しかし、着物をレンタルする際には、どのくらいの期間借りることができるのか、またその際の注意点は何かという疑問
続きを読む
せっかくの浅草観光、着物をレンタルしてみたいと考えていませんか?しかし、気慣れていない着物で過ごすのは不安に思うかもしれません。なかでも、トイレは一番の問題だといえるでしょう。ですが、着物に
続きを読む