着なれていなくても大丈夫?着物着用時のトイレの入り方とは
せっかくの浅草観光、着物をレンタルしてみたいと考えていませんか?しかし、気慣れていない着物で過ごすのは不安に思うかもしれません。なかでも、トイレは一番の問題だといえるでしょう。ですが、着物に気慣れていなくても問題はありません。そこで、本記事では着物でのトイレの入り方を紹介します。
着物着用時の不安ポイントはトイレ
誰もが着物を着ているときに不安になるポイントのひとつはトイレです。裾が汚れないか、着崩れしないか心配や不安になることは多いと思います。そこで、着物でも使いやすいトイレを紹介します。また、説明だけではよくわからない、といった方もいると思います。自宅に着物がある場合は、長襦袢を着てみて、イメージトレーニングをしてもよいでしょう。
使いやすいトイレを使用すると安心
まず、トイレは洋式を選びましょう。最近では和式を使用することが少なく、和式には慣れていないのではないでしょうか。ですので、慣れている洋式をおすすめします。また、床に袖がつかないようにするために、洋式の方が安全です。さらに、広めのスペースがある個室が望ましいでしょう。着物の帯の分、洋服よりボリュームがあります。
着物が壁に触れて汚れてしまわないように、個室のスペースは確保しましょう。最も大切なのは、清潔であることです。いくら気を付けてトイレに入っても、汚してしまう可能性があるので、リスクは最小限に抑えましょう。
また、清掃直後は避けた方がよいです。清掃後はきれいですが、床や壁が濡れていることがあります。着物が触れると濡れたり汚れたりするかもしれません。そして、全身を映せる大きな鏡があれば、着崩れしていないか確認できます。
こまめにトイレに行っておくと安心
トイレに着物で入った場合、洋服の時よりも3~4倍以上の時間がかかってしまいます。ギリギリの状態で駆け込むと、焦ってしまい大変な思いをする可能性が。とくに、観光しに来ている場合、トイレを探さなければならず、いつでもトイレがあるわけではありません。そこで、着物でも使いやすいトイレをあらかじめ把握しておけば、安心できます。
着崩れしない上手なトイレの入り方とは
着物が初めての方でも簡単なので、準備はしっかりと行っておきましょう。最も大切なことは、重なった状態の裾を上から一枚ずつ丁寧にめくっていくことです。全部一気にまとめてめくらないように注意してください。また、着物でトイレに行く際に、着物クリップ(3・4個)、大判のハンカチを用意しておくと便利です。
クリップは食事の時にも活躍するので、カバンに忍ばせておきましょう。さらに、和装用ショーツを履いておくとよいです。それでは、着物でのトイレの入り方を紹介します。
襟元にハンカチを巻く
大判のハンカチを三角にたたみ、襟元に巻きます。用を足す際に、下を向いて顔が襟元に触れてしまう可能性が。ファンデーションや日焼け止めで襟元が汚れてしまうので、ハンカチは巻くことをおすすめします。また、クリップを帯に全部挟んでおき、いつでも使用できるように準備しておきましょう。
クリップで着物を挟む
袖のたもとを持って、帯の部分に挟み、ブラブラと垂れないように片袖ずつクリップで止めましょう。両袖を合わせ、中央で一つにまとめても大丈夫です。つぎに、着物の裾部分を、重なっている部分を順番に一枚ずつめくり、左右に分けて持ちます。
両手の裾を持ち上げ着物をゆっくりと裏返す感じにクルクルめくります。腰あたりまでめくり上げましょう。この時に着物を引っ張ってしまうと着崩れの原因になっていまいます。
用を足す
両脇を固定したままの状態で便器に浅く腰を掛けます。深く腰掛けると帯が着崩れてしまう原因になるので注意してください。そのまま下着を下ろし、位置を固定したら、用を足します。用を足したら便器の蓋を締めてから水を流しましょう。蓋が開いていると水ハネが起きて着物が汚れてしまう可能性があります。
裾、袖、襟元を戻す
クリップ止めしておいた裾を外し、両手に持ち替えましょう。クリップ止めの反対の手順(裾よけ、長襦袢、着物の順番)で、裾を下ろします。袖と襟元のハンカチは戻さずに先に手を洗いましょう。手を洗う際にも水ハネが起きやすいので要注意です。
最後に袖のクリップと襟元のハンカチを元に戻しましょう。鏡を見て着崩れしていないかチェックしてください。
トイレのあとは鏡でチェック!
最後に、トイレのあとは鏡で全身をチェックすることが大切です。襟元が崩れていたり、緩んでしまった場合は、身八つ口(袖の根元の開いている部分)から手を入れ、着物の下前を引っ張ってください。
また、結び方にもよって違いますが、着物をまくり上げることで、帯が一緒にまくりあがる可能性もあります。帯が緩んでいる場合は、帯の結び目の位置にタオルやハンカチを小さくして、挟んで調整しましょう。
帯の緩みは、鏡で横から見るだけでもわかるので確認しておきましょう。裾は、ていねいに戻したつもりでも、腰回りがもたついている可能性が。できればもう一度個室にはいって、ていねいにやり直しましょう。引っ張って力ずくで直す方法は、かえって崩れてしまう可能性があります。
まとめ
着物でトイレをするのは難しそうですが、落ち着いてゆっくりと準備すれば不安なくトイレに行けます。事前準備をしっかりとしておいたり、練習しておいたりすると安心です。また、当日は余裕をもっておくか、小まめに行くことで、焦らずに着物の着崩れもしません。個室が広く、綺麗な洋式は着物でトイレに行きやすいです。上手なトイレの行き方を覚えておくだけで、一日中リラックスして楽しめます。